更新日:2023年10月02日

有用菌(善玉菌)を摂るだけではもったいない!
腸内フローラを整える効果的な方法とは

監修:内藤 裕二 先生(京都府立医科大学大学院 医学研究科 教授)

有用菌(善玉菌)を摂るだけではもったいない! 腸内フローラを整える効果的な方法とは

まずは生活習慣の改善から。腸活を成功させる6つのルール

食事や運動、睡眠などの影響で変化する腸内フローラ。生活習慣を見直すことが、効果的な腸活の第一歩です。腸内環境を整える6つのルールを守って、腸からキレイで健康的なカラダを手に入れましょう。

ルール1 単品メニューより定食。できるだけ色々な食品を食べる。

健康のためには、腸内にさまざまな細菌が棲みついていることが大切。食事が偏ると、腸内細菌のエサが偏る要因になります。偏った食事によって似たような種類の菌しか育たなくなることで、多様性が失われるという報告も*1。単品ダイエットはもちろんNG。丼ものより定食を選ぶなど、いろいろな食品が摂れるように工夫しましょう。

ルール2 食物繊維が豊富な大麦や海藻、野菜を積極的に摂る。

糖質を気にして肉ばかり食べていると、腸内フローラが乱れる要因に。有用菌(善玉菌)のエサになる食物繊維が豊富な大麦や海藻、野菜を積極的に摂るように心がけて。カットしがちな主食にも食物繊維が含まれているので、糖質制限はほどほどに。

食物繊維が豊富な大麦や海藻、野菜を積極的に摂る。

ルール3 お酒を飲むなら、ワイン2杯程度まで。

アルコールの摂り過ぎは、毒素を作る有害菌(悪玉菌)を増やすおそれが*2。1日の適量は、ビールなら中瓶1本(500ml)、日本酒なら1合、ワインならグラス2杯程度。日本酒やワイン、マッコリなどには乳酸菌が含まれているものもあります。大切なのは、適量を守りながら飲むこと。アルコールの適度な摂取は胃酸の分泌を促し、消化の促進につながります。

ルール4 歩くときは早足で。少し息が上がるくらいの運動を習慣化する。

運動には腸内の有用菌(善玉菌)を増やす効果があると報告されています*3。1日30分、少し息が上がるくらいの運動を続けたり、週に3日程度ランニングやサイクリングなどの有酸素運動をしたりするのがオススメ*4。無理のない範囲で、できることからはじめてみましょう。

歩くときは早足で。少し息が上がるくらいの運動を習慣化する。

ルール5 寝る前のスマホをやめて、十分な睡眠をとる。

腸内フローラにとって睡眠不足は大敵。睡眠不足によって腸内フローラが乱れてしまうおそれがあることも報告されています*5。けれど、休日に寝だめすることで睡眠不足を解消しようとしているなら、体内時計にズレが生じるのでやめたほうが良さそう。体内時計の乱れは、腸内フローラを乱すとの報告もあります*6。規則正しい睡眠を心がけましょう。

ルール6 疲れやストレスがたまっていると感じたら、就寝前にリラックス。

ストレスは腸内フローラの敵。ストレスがかかると腸内フローラに影響がおよび、腸内細菌の多様性が低下してしまうという報告もあります*7。イライラしたら、目をつぶってまず深呼吸。就寝前にノンカフェインの飲み物や白湯などでカラダを中から温めるとリラックスでき、快眠も期待できるのでオススメです。

疲れやストレスがたまっていると感じたら、就寝前にリラックス。

有用菌(善玉菌)と一緒に摂ると効果UP!有用菌(善玉菌)のエサって何?

腸内の有用菌(善玉菌)を効率的に増やすには、有用菌(善玉菌)のエサになる食品成分「プレバイオティクス」を摂るのが効果的。オリゴ糖や食物繊維が代表的なプレバイオティクスです。

プレバイオティクスと一緒にはじめたいのが、有用菌(善玉菌)の摂取。乳酸菌やビフィズス菌、酪酸菌などの有用菌(善玉菌)は「プロバイオティクス」と呼ばれ、ヨーグルトなどの食品やサプリメント、腸内環境を改善する整腸剤で摂ることができます。プレバイオティクスとプロバイオティクスを組み合わせて摂る方法は「シンバイオティクス」と呼ばれ、いま注目されている腸活法です。

プロバイオティクスと言えば乳酸菌やビフィズス菌が有名ですが、これから注目したいのが酪酸菌。酪酸菌を増やす新しい腸活の方法を知りたい方は「いま、注目の腸活スタイル。酪酸菌ではじめる新しい腸活」をご覧ください。

[参考文献]
  • *1 Heiman ML, Greenway FL: Mol Metab. 2016 Mar 5;5(5): 317-320.
  • *2 Purohit V, Bode JC, et al.: Alcohol. 2008 Aug;42(5): 349-61.
  • *3 Bressa C, Bailén-Andrino M, et al.: PLoS One. 2017 Feb 10;12(2): e0171352.
  • *4 Munukka E, Ahtiainen JP, et al.: Front Microbiol. 2018 Oct 3;9: 2323.
  • *5 Benedict C, Vogel H, et al.: Mol Metab. 2016 Oct 24;5(12): 1175-1186.
  • *6 Thaiss CA, Zeevi D, et al.: Cell. 2014 Oct 23;159(3): 514-29.
  • *7 Bailey MT, Dowd SE, et al.: Brain Behav Immun. 2011 Mar;25(3): 397-407.

監修医プロフィール

内藤裕二先生

京都府立医科大学大学院
医学研究科 教授
内藤 裕二 先生

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