更新日:2023年10月02日
あなたの腸内環境、大丈夫?
腸内フローラ簡単チェック
監修:内藤 裕二 先生(京都府立医科大学大学院 医学研究科 教授)
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3つのポイントをチェック!便は腸内フローラのバロメーター
自分の腸内フローラがいい状態なのか、悪い状態なのか、気になったことありませんか?最近では腸内フローラを詳しく調べる検査サービスもありますが、利用するには少しハードルが高いかも。手軽に腸内フローラの状態を知りたいなら、便を観察するのがおすすめの方法です。「硬さ」「ニオイ」「頻度」の3つのポイントをチェックしましょう。
Point 1 硬さ
理想的なのは、表面がなめらかなソーセージ状の便。便が硬くてコロコロしていたり、液体状だったりする場合は、腸内フローラのバランスが崩れているかもしれません。便のタイプを7種類に分類した「ブリストル便形状スケール」を参考に、便の硬さをチェックしてみましょう。
Point 2 ニオイ
腸内フローラがいい状態であれば、便のニオイはそれほど強くありません。けれど、腸内フローラが乱れ、ウェルシュ菌などの有害菌(悪玉菌)が増えると、便のニオイがきつくなります。有害菌(悪玉菌)が作り出すアンモニアやインドール、硫化水素などの腐敗物質が不快なニオイの正体です。
タンパク質や脂肪をエサに増殖する有害菌(悪玉菌)。例えばお肉中心の食生活でタンパク質や脂肪を多く摂っていると、有害菌(悪玉菌)が活発になり、便やガスも臭くなります。
Point 3 頻度
週に3回以上、定期的にお通じがあれば腸内環境は良好。ただし、定期的にお通じがあっても「強くいきまないと出ない」「便が残っている感じがある」という場合は、腸内環境が悪化している可能性があります。「硬さ」や「ニオイ」を合わせて確認してみましょう。
腸内フローラの乱れが腸の動きを悪くする要因に!?
健康な20~80代の日本人男女を対象に便の状態を調べた研究によると、理想的なソーセージ状の便(ブリストル便形状スケール:タイプ4)はわずか50%。一方、便秘傾向の硬い便(タイプ1、タイプ2)は13%、下痢傾向の泥状の便(タイプ6)は10.5%と、便の状態が良くない割合は合わせて23.5%と報告されています*1。健康であっても、約4人に1人は便の状態が良くないことがうかがえます。
便の硬さが変わるのは、どうしてなのでしょうか?それは、大腸での水分の吸収が関係しています。腸の動きが悪く、便の通過時間が長くかかると水分が吸収されすぎて便が硬くコロコロに。逆に、何らかの原因で便の通過時間が短くなったり、水分の吸収がうまく行われなかったり、腸粘膜からの水分の分泌が多すぎたりすると、便が水っぽい状態になってしまうのです。
腸のぜん動運動は便の硬さを左右する要因の1つ。食事やストレス、加齢など、腸のぜん動運動はさまざまなものから影響を受けます。実は、腸内細菌が作り出す酢酸や酪酸などの短鎖脂肪酸も、ぜん動運動に影響を与えています。最近の研究では、腸内フローラの乱れが腸のぜん動運動を低下させ、慢性的な便秘の要因になっている可能性があるという報告もあります*2。
スルッと出るソーセージ状の便を目指すために、まずは腸内フローラの改善に取り組んでみませんか?具体的な方法は「有用菌(善玉菌)を摂るだけではもったいない!腸内フローラを整える効果的な方法とは」をご覧ください。
- [参考文献]
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- *1 Takagi T, Naito Y, et al.: J Gastroenterol. 2019 Jan;54(1): 53-63.
- *2 Ge X, Zhao W, et al.: Sci Rep. 2017 Mar 27;7(1): 441.
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